ジム・フシーリ

定価: ¥ 1,680
販売価格: ¥ 1,680
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発売日: 2008-02-29
発売元: 新潮社
発送可能時期: 通常24時間以内に発送
新潮クレスト・ブックス ペット・サウンズ (Shinchosha CREST BOOKS)正直、期待せずに注文したので、読み進めて驚きました。
様々な本を図書館で借りて読みましたが、この本が一番、内容が濃かったです。
いろいろな問題に斬り込んで、とても参考になります。
新潮クレスト・ブックス ペット・サウンズ (Shinchosha CREST BOOKS)は教科書として、購入し、頻繁に読み返しております。
何人かの友達にもこの本を紹介しましたが、みんなから好評で、感謝された次第です。
この本は、今まで読んだ中で、一番分かりやすかったです。読み始めると、思わず引き込まれて、ついつい、とばさずについ読んでしまう本です。
新潮クレスト・ブックス ペット・サウンズ (Shinchosha CREST BOOKS)は、大変わかりやすく書かれていますので、入門書として最適です。
この本に書いてある内容を素直に受け取り、実行しています。今のところ効果はてきめんです。
新潮クレスト・ブックス ペット・サウンズ (Shinchosha CREST BOOKS)をぜひ読んでみることをお薦めします。
偏愛に満ちた評論を偏愛に満ちて訳出した
ビーチボーイズの歴史的名盤、ペット・サウンズに対する偏愛に満ちた評論を、村上さんが偏愛に満ちて訳出した。
訳文の所々は村上さんのヴォイスと著者のそれとの区別がつかなくなっている。(と、僕は思うのだが)
1961年のデビュー以来わずか4?5年ほどで頂点に上り詰め、その後、長い苦難に満ちた道のりをたどる(今もたどり続ける)ビーチボーイズの、まさに絶後となる名盤、ペット・サウンズ。
伝説のアルバム「スマイル」が世に出ていれば、ビーチボーイズもペット・サウンズも全く違った運命が待ち受けていたのだろうが、神は、歴史は、彼らにこの1枚しかお与えにはならなかった(とはいっても、ビーチボーイズには他にも名盤、名曲はいっぱいあるんだけど、不朽の1枚となるとやはりコレになるようです)。
本書は、そのペット・サウンズの1曲々々について歌詞や旋律、演奏をいつくしむように丹念に評している。
まさに偏愛なくしては成しえない仕業。
巻末には村上さんのゴキゲンな解説もついていて、ビーチボーイズファン、村上ファンには堪えられない一冊でとなっている。(と、このあたりはもう一人の偏愛者、萩原健太風。でもないか)
素直に楽しみたい
「ペット・サウンズ」と村上春樹の邂逅に、素直に感動できるか、うがった見方をするか、それは人それぞれだ。おそらく、その人が「ペット・サウンズ」から本書を見出すか、村上氏の側から見出すか、あるいはそもそも、この2者の組み合わせに打算や話題つくりといった胡散臭さを感じるか、で評価が変わってくるのだろう。
まず私のスタンスを明確にしておくと、ブライアン・ウィルソンの大ファンで、村上氏の作品はほとんど未読。
そのスタンスで本書を評価すると、内容自体、特に「ペット・サウンズ」に対する音楽的考察は新しくもない。読みどころは、それが筆者の多感な半生とともにビビッドに記されている点につきる。なぜなら「ペット・サウンズ」が多感で無垢な精神性に呼応する作品であり、多感で無垢な精神性とは、誰にでも内在しているからだ。それが表出するか否か、自覚できるか否かの違いだけだ。
さらに言うと、最も嬉しかったは村上氏の訳者あとがきだ。村上氏は「ペット・サウンズ」が心底好きであり、一人でも多くの人にこのアルバムを聴いて欲しくて本書の翻訳を引き受けたのだそうだ。これを「無垢」とは言うまい。それほど私もお子様ではない。しかし、その村上氏の思いがあるからこそ、の分かりやすく言葉選びのセンス抜群(と感じられる)訳文の魅力が十分感じられた。
「ペット・サウンズ」はなぜ、“リスナーの心に深くしみ込むアルバム”となったのか
ビーチ・ボーイズおよび「ペット・サウンズ」に対する批評は、本文以上に村上春樹の「訳者あとがき」に巧く、簡潔にまとめられている(ジム・フジーリさん、ごめんなさい)。相変わらず村上春樹は言葉の選び方がいちいち適切だ。さらには本書に対する分析も鋭く、適切である。いわく、「追求はロジカルであると同時に、エモーショナルでもある。本書の面白さとユニークさはそのあたりの「立体性」にあるのではないだろうか」。そして、この訳書の選び方自体が渋く、外さず、ベタじゃなく、“いかにも村上春樹”であって、適切だ。
村上春樹は「サージェント・ペパーズ」と「ペット・サウンズ」の存在意義の、当時から現在にかけての推移について論じている。確かにビートルズ抜きでビーチ・ボーイズを語ることは難しいし、ビートルズがいなかったら「ペット・サウンズ」は生まれなかっただろう。ビートルズがミュージシャンズ・ミュージシャンであることは間違いないけど、「ペット・サウンズ」の奇跡によって、ブライアン・ウィルソンもミュージシャンズ・ミュージシャンたり得ているのだ。じゃあ「ペット・サウンズ」はなぜ、“シンプルでありながら同時に、驚くばかりに複雑”で、“リスナーの心に深くしみ込むアルバム”となったのか。そこら辺の謎を解いていくのが本書の肝だ。もちろんブライアンの才能が前提としてある訳だけど、「ペット・サウンズ」当時のブライアンの境遇のジレンマってのが作品に深みを与えている。つまり「ビーチや海や自動車や若い娘たちについてのヒット・ソングの品質を保たなくてはならなかった。しかしそれと同時に、彼は自らの心情を吐露してもいた」。そして、「ビジネスやら、ドラッグやら、彼の危うい精神状態やら、年若い結婚やら、悩みの種をもたらす厄介な父親やら、そんなあれこれが生み出す問題」ってのが、作品に多くの人が共鳴できる文脈をもたらしたんじゃないかな、きっと。
